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2014.7.1.(火)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話
第59回 「ジャッジ(勝敗の判定)と誤審」(2014年7月1日)

週刊コラム 時事ネタをネオ・ディベートで紐解く
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話 第59回

こんばんわ

ブラジルで行われているサッカーW杯は、
決勝トーナメントに突入!日本は予選リーグで敗退してしまったけど
熱い闘いが続いてるわね・・・・・・

日曜日、日本の阪神競馬場で行われた「第55回宝塚記念」は
ゴールドシップが昨年に引き続き優勝!!
史上初の宝塚連覇だそうね。

それで調べてみたら
「阪神競馬場誤審事件」というのが1986年にあったそう。
写真判定があるから誤審はないと思っていたけど、
その技術も進歩していくもので、
当時の判定技術で誤審がおこってしまった。
いま、さまざまなスポーツでビデオ判定が採り入れられている。

サッカーでも、近年機械による判定を導入している。
今回のW杯でも「ゴールコントロール4D」という技術が採用されているそう。
ゴールラインのわずかなところを判定する。
足でボールをコントロールして、ゴールのなかに入れれば得点という
わかりやすさに加え、この判定技術、こわいものはなさそう。

それでも、今回のW杯開幕戦のブラジル戦で、
日本の西村主審が「誤審」ではないかとの疑いが掛けられた。
相手にディフェンスに行く際のチャージに行く行為を
ファウルとするかどうかは、素人目にみてもわかりにくい。
それは、経験を積んだ一流のレフェリーが
ある基準にのっとって判断することだ。

ディベートにも「ジャッジ(勝敗の判定)」がある。
かならず勝敗が決まるが、
それは、ジャッジが一人で決める場合もあれば
複数のジャッジの合議で決まる場合もある。

準備してきた内容で、
試合の勝敗はほぼほぼ決まると思われがちだが、
それでは試合をする意味がない。
ジャッジであるひとりひとりの人間に、
その哲学や、ひとつのデータの重要性を、
魂込めて伝えられたか。
相手を受け止めて適切に建設的に反論できたかが
本番での勝負を分ける
そして、ジャッジをする人間は、
その一言一言を、そして論題から読み解かれた流れを
フローシート(試合の流れを記録する用紙)の上で闘わせて、
「誤審」をしてはならないとの必死の覚悟で臨む。

そして、最近のBMのディベートの試合では、
観客(オーディエンス)に決めてもらうこともある。
論理で勝っても、観衆の支持を得られなければ勝てない。
これは誤審でもなんでもないのよ。

世の中をみても
導入された「裁判員制度」では、ひとを裁くというところから
「誤審」はゆるされないし、
医師の「誤診」は、ひとの生命を左右する問題。
ルールはあっても明確な基準は裁く人間に委ねられる。
とても重要なのね。

勝ちたいと必死になるのは当然。
そのために、血のにじむ努力をしているのだから。
だから、誤審は絶対にあってはならない。
でも、フェアプレーで闘うことが、まずは大前提。
その意味でも、相手をうけとめて闘うという
BM流ディベート哲学は、誤審を起こさないもっとも基本的な考え方なのね。

兵庫県明石市に、東経135度の「日本標準時子午線」がある。
これは、日本の標準時を決める明確な線引き。
でも、「血圧の高低」は
数値は明確でも、その患者の容態によって判断がちがうでしょう。
明確なルールや線引きがあっても、
最終的には人間の技術と経験に基づいて行う。
いくらテクノロジーが進歩しても、そこは変えられないのよね。

(写真は、日本標準子午線がある明石の魚の棚商店街の様子)

それでは また

BY ひろ☆たかさわ

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