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2013.10.3.(木)
ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第6斬 受けの美学 - Part2(2013年10月3日)

ほぼ月イチコラム 大下英治先生ワールドに感服しました!!
コーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」 第6斬

今日のターゲットは「受けの美学 - Part2」。

前回に引き続き「受けの美学」について、話を深めて参ります。

前回のコラムのポイントとしては、

「相手を受ける」=「相手を尊重すること」、「相手の立場を作ってあげること」

と説明しました。

何故、相手を受ける必要があるのでしょうか?
まずは、この部分から考えていきましょう。


政界、財界、芸能界などのルポルタージュで知られる大作家であり、
理事の太田が日頃大変お世話になっていて、
そして私も先日銀座で遂にご挨拶させて頂いた
大下英治先生は、
2009年に出版された自身の回顧録『トップ屋魂』の中で、このように述べられています。

「大宅壮一さんが言ったのか、
『盗人にも三分の利で、やられる側にも、必ずそいつの言い分があるんだから、それだけは聞けよ』と。
わたしは、書くとき、自分の頭の中に、必ずその言葉がありましたね」

大下先生の著作は、膨大な調査に基づき、隠された真実を明るみにすることで有名です。
その切れ味はあまりにも鋭いので、人にとっては、
相当に不都合な事実が含まれているケースも多々あることでしょう。

もし、大下先生が一方的に相手を断罪するような姿勢で取材を行い、書いていたら、
300冊以上の著作を生み出すことはできたでしょうか? 答えはノーだと思います。


上記事例を一言で言い直すとすれば、
「相手を受ける」ということは、「対立構造を緩和する」効果があるということです。

対立する相手に対して、言い分を通そうとして、
自分の主張ばかりを繰り返してしまうことはないでしょうか?
それは逆効果です。対立はますます悪化してしまいます。

まずは「相手の言い分を聴く」ことを優先すること。
徹底して「相手を受ける」ことができれば、感情的なもつれが解決されます。
その時点で初めて、「自分の言い分を伝える」ことが可能になることを忘れないで下さい。


セミナーの受講生からは、よく以下の質問を受けます。

「『相手を受ける』=『相手に賛成(同意)する』ということになりませんか?」

もし、「相手を受ける」だけで終わってしまうとすれば、答えはイエスとなります。

「受けの美学」で欠かせないパーツとして、「受けて⇒返す」という行動が必要なのです。
つまり、何のために「受ける」のか、というポイントを外してはいけないということです。


ここで、「返す」場合の注意点を2点ご紹介します。

注意点1.全否定しないこと

注意点2.理由を述べる


まず、注意点1については、
相手の立場や意見に賛成できるところ、できないところを明確にしましょうということ。

そして、注意点2については、
賛成できない部分があれば、しっかりと理由をつけるということ。

さらに言えば、メールは誤解を受けやすいツールですので、
「返す」場合には、電話もしくは直接会って話す方が、
敵意がないということを示しやすいので、より安全な方法といえます。


「受けの美学」の実例として、
弊社のセミナー受講生から以下のような嬉しい報告をもらいます。

「仲が悪かった上司と和解して、仕事がやりやすくなりました!」

「門前払いを喰らっていたお客様から受注することができました!」

「対立する人たち」が「自分を応援してくれる人たち」に変わった好例です。


人生を生きていく上では、「対立」は避けることができません。
しかし、「受けの美学」を駆使することで乗り切っていけます!
決して、あきらめないで下さいね!!

以上

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