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2017.3.4(土)
アビコ青年のディベート事件簿
File55「伝わる話し方、その根底にあるもの」(2017年3月4日)

ほぼ月イチコラム アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 55
本日のテーマは「伝わる話し方、その根底にあるもの」です。

■怒れる上司、潰れる部下
身近に上司のパワハラで悩む会社員の方と出会いました。
話を聞くだけで、その方の抱えるストレスは想像を絶するものでした。
その上司の口癖は、
「おまえ(部下)は俺の気持ちを分かってくれない」
「自分は正当に評価されていない!」
「何度言ったら分かるんだ!」などです。(他にも色々…)
きっと仕事に対する責任感が強いのでしょう。
その思いの強さのあまり、部下に対する配慮のない罵詈雑言を吐いてしまう。
結果、ますます部下の心が離れる悪循環に陥っているそうです。

■日常にあふれる「自分目線」の発言
これは何もパワハラ上司に限った話ではありません。
自分の気持ちが先走ってしまい、
思いの強さと反比例して事態が悪化してしまうジレンマは、
誰もが経験しているはずです。
例えば、社内会議や得意先でのプレゼン。
どんなに気持ちを込めても賛同が得られない。採用に至らない。
こんなに自分は頑張っているのに…なぜ…。
その原因の一つは、「自分(会社)目線の発想」から抜け出せていない点にあります。
いくら自分や会社が考えるメリットを強調しても、
それが聞き手(お客様)にとってもメリットでなければ心に響きません。

■高田明氏、その神髄。(ジャパネットたかた元社長)
「そんなことは分かっている。でも、どうすればいいか分からない。」
そんな悩みを抱える現代人に福音となるのが、ジャパネットたかた・元社長の高田明氏です。
高田氏は断言します。
「コミュニケーションで最も大切なのは『伝えること』ではなく『伝わること』」
つまり、商品の良さ(スペック)を「伝える」のではなく、
どうすれば商品の良さが実感として「伝わる」のかにスポットを当てます。
例えば、一眼レフカメラ。
メーカーの営業マンがついやってしまいがちなのは、
その商品がいかに高スペックかを強調してしまうことです。
高画素、高速のオートフォーカス、驚異的なバッテリー性能…。
ですが、高田氏はそれでは聞き手の心に響かないことを熟知しています。
スペックではなく、「そのカメラを手にしたら、どんなに日常生活が楽しくなるか」、
その具体的なイメージの想像をかき立てることに注力します。
「大切な家族との思い出を、手軽に残せたらいいですよね!」
「かわいいお孫さんの写真を、ポスターサイズで印刷できたら素敵ですよね!」
「毎日忙しいあなた、写真専門店での記念撮影を諦めていませんか?
もしご自宅でプロみたいな写真が撮れたら驚きですよね!」
その上で、「なんと!その想いを実現できるのがこのカメラです!」と訴えます。
これなら視聴者の共感を得られるので、自然と商品も売れます。
反対に、高画素の機能をいくら強調しても、
日常生活が楽しくなると思えるほどのインパクトはありません。
ですから、カメラが高性能なのは伝えられても、
「購入する」という行動にはつながらないのです。
つまり、自分が「何を伝えたいか」よりも、
「相手にどう伝わるか」を大切にする必要があるのです。

■世阿弥の教え
高田氏は、世阿弥の「花鏡」や「風姿花伝」を愛読されているそうです。
『風姿花伝』には役者に向けたアドバイスとして、
「我見」「離見」「離見の見」という3つの視点を説いています。
「我見」とは、舞台からお客様を見る目。
「離見」とは、お客様から自分を見る目。
「離見の見」とは、それら全体を俯瞰して見ること。
この3つがあってこそ、よい演技ができるという教えです。
先ほどの例でいえば、
いくらメーカー側の目線で「高機能」を訴えても(我見)、
お客様にとって生活が楽しくなるメリットがイメージできなければ売れません(離見)。
つまり、我見と離見、その両者をしっかり理解して話ができれば(離見の見)、
おのずと状況は変わるはずです。

■「キャスト・ライトアップ」、それは現代社会の「離見の見」
さもありがたそうな「離見の見」ですが、
一眼レフカメラと違って通販で購入できる代物ではありません。
そこで、我々バーニングマインドが提供できるのが「使えるディベートセミナー」
ありがたくも漠然とした「離見の見」を、
「こうすれば実践で使える!」と納得できるノウハウが満載です。
(例えば、以前にもご紹介した「キャスト・ライトアップ」など。
その他にも、実践可能な知恵が満載です)
実は、これらの力を鍛えるにはディベートが大変有効なのです。
この春、新生活を迎える方も、
これまでとは違う自分に生まれ変わりたい方も、
「使えるディベートセミナー」で学んでみませんか?
あなたの期待に全力でお応えできるコンテンツをご用意して、
心からお待ちしています!
以上

※お知らせ 第21期『使えるディベートセミナー』(2017年 4月16日(日)スタート)の受講生募集中です。
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以上、アビコレポートでした。

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