ビジネスディベート BURNING MIND(バーニングマインド)が説明するディベート関連の用語集

ディベートの初心者向けのディベート用語集の一覧

あ⇒18用語

アタック・シート
(attack sheet)
予想される推論に対し、相手側が効果的な反論をするためのポイント証拠や論拠を体系的に整理し、その攻防方法を試合前やディベートの最中に記す作戦用紙。
新しい議論の提示
(new argument)
ニュー・アーギュメント」の項と同じ。
直訳は「新しい議論」だが、ディベートでは、反駁や最終弁論に入ってからの新しい議論(立論では述べられなかった論点)を持ち出す反則を意味する。
その時点だと、相手に再反論の機会がほとんど残されておらず、不公平なうえに議論が深まらないことから反則となり、その主張は無効となる。
アンダービュー
(underview)
個々の主要争点(stock issues)のそれぞれに対する細部分析のこと。overviewよりは掘り下げた(specific)分析といえる。
一見明白な
(prima facie
プリマ・ファキエ)
語源は「at first sight(一見して)」という意味のラテン語。
ディベートでprima facie caseといえば「反論されるまでは正しいと推論される議論」を指す。つまり肯定側の立証責任である。
  • ①変革の必要性 need for a change(inherency,significance)
  • ②採択の必要性 need for the plan(wokability,solvency)
が、立証された肯定側の推論のことをいう。
一般化
(generalization)
induce(帰納)していくこと。つまり、「特殊」を「一般化」する過程。ディベートでは、dataとwarrantがそろって初めて成立するが、dataが少ないのでwarrantへの結びつけを急ぎすぎることをover generalizationという。「一般化のしすぎ」のことで、論証の飛躍のうちの1つであるといえる。
一般正当化論
(alternative justification case)
2つ以上の(場合によっては互いに関連のない)正当な論旨を肯定論に含め立証する。いずれの論題解釈に基づく現状変革のプランも異なったadvantageをもたらすので、1つでも受け入れられれば肯定論が成立するとみなされる考え方をいう。その場合、個々の肯定論をmini-caseと呼び、alternative justification caseのことをmini-affirmativeと称することもある。
因果関係
(causality)
ワラント(論拠)の1つであり、原因と結果の組み立ての関連性について、その上下や強弱のあり方をいう。
インパクト〔深刻性〕
(impact)
メリット(またはデメリット)の大きさを示す定量的・定性的な基準のこと。
具体的には、インパクトは「質」×「量」×「発生確率」という公式で示すことができる。
証拠資料(エビデンス)を用いて、客観的に論証していく必要がある。
(例)論題「日本は首都機能を移転すべし」
メリット:「直下型地震による被害を軽減できる」
質    ⇒「命を落とす、けがをする」
量    ⇒「どのぐらいの人数が?」
発生確率 ⇒「直下型地震が起きる確率はどのぐらいか?」
インパクト・ターン
(impact turn)
ターンアラウンド(turn around)には、論理のつながりをターンするリンク・ターン(link turn)と、インパクトの価値をターンするインパクト・ターン(impact turn)の2種類がある。
インパクト・ターンとは、あるインパクト(significance/impact)の価値(value)を「良い」ものから「悪い」ものへとひっくり返してしまうこと。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
隠喩法
(metaphors)
推論の際、論理の実証をするために複雑な論点をわかりやすくするための論法の1つ。これは聴衆にとってよりなじみ深い考えとの類似性を指摘・説明するやり方。
別に直喩法(similes)とも呼ぶ。
迂回議論
(circumvention)
肯定側のプランが実施されたとしても、その効果を帳消しにしてしまうような行動がとられる、という議論である。迂回議論でカギになるのは、そうした行動をとろうとする人物の十分な動機(motive)と具体的な方法(means)が明示できるかどうかである。
具体的には、引用文献である『英語ディベート 理論と実践』を参照のこと。
受けの美学 相手の立場・話を「受けて立つ」という姿勢を、私たちバーニングマインドではこう表現する。「美学」と表現するのは、「受けて立つ」ことが美しく、かつ、あるべき姿であると捉えているからである。相手の言った言葉を受けて、それに応じて対処し、自らの主張を展開していくのが、ディベートの神髄である。
裏付け
(backing)
論拠(ワラント)のための信頼するに足る典拠をいう。ワラントの多くに一般的原理や普遍的原理があるが、その“原理”などをより強固にする裏付けの説明がこれにあたる。
エートス
(ethos)
ディベートの重要な3要素、ロゴス・パトス・エートスのうちのひとつ。
エートス=エモーション(信頼)と同義で、話している人の信頼感、安心感を指し、ネオ・ディベートでは「人間的魅力」として10の要素に分解して説明されている。
NDTスタイル 教育ディベートの種類。ディベートの試合の前に十分な時間的余裕(数週間~数か月)をもって論題を発表しておき、その論題に対する十分なリサーチとともに、証拠資料を明示的に用いた論証に重きをおくディベートである。アメリカの大学ディベートで多く行われ、日本の大学の英語ディベート、日本語ディベート、中学・高校生のディベート大会で多く行われているスタイルである。この場合、論題は一定のリサーチが必要なものが選ばれ、多くは政府の方針に関する政策論題を用いる。フォーマットにはいくつかの種類が存在する。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
エビデンス
(evidence)
証拠資料(data)のこと。主張・議論を支えるもので、事例・統計資料・専門家の意見などがある。証拠資料を引用するときには正しく引用しなくてはならない。証拠資料の捏造はそれだけで負けとなる。
演繹法
(deduction)
一般的原理から特定の結論を導き出す推論の方法である。deductive methodというのが一般的な使い方になる。この反対が「帰納法」といわれる方法であり、特定の問題から一般的な原理を導き出す方法である。
おそすぎる反論
(late response)
レイトレスポンス」の項と同じ。
「遅すぎる反駁」ともいう。本来なら第一反駁で行うべき反駁を最終弁論で行うこと。
「沈黙は同意である」が原則ルール。弊社バーニングマインドのディベートでは立論で出された論への反論は反対尋問から反駁パートで行う。

か⇒36用語

解決可能性
(solvency)
プランが本当に問題を解決するのか、メリットを生むのかという議論。
解釈の基準
(standard)
論題の解釈が妥当性を持つかどうかを判断するために、妥当性の基準を論証すること。
蓋然性
(probability)
単なる可能性(possibility)よりは可能性の程度が高くなるが、確実(certainty)とまでは言い切れない程度の状態をいう。特に因果関係や将来発生し得る弊害を議論する際に問題となる。possibilityではディベートにならず、certaintyならディベートする必要はない。ディベートで問題となるのは、probabilityである。
カウンタープラン
(counterplan[C-P])
否定側が出すプラン。現状の問題を全て、あるいはある程度認めたうえで出す否定側の代替案。通常カウンタープランは次の3つの要件(3 requirements)を満たしてなければならない。
  • 1)論題非充当性(論題に充当していない)
  • 2)競合性(プランとカウンタープランは同時に採択できない)
  • 3)優位性(カウンタープランの方が優れている)
崖っぷち
(on the brink)
現状はまさに弊害という谷に落ち込む崖っぷちの状態にあること。肯定側のプランによってこの限界が越されてしまうことを論証するのを、ブリンク(brink)の議論という。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
価値論題
(Propositions of Value)
論題の種類のひとつ。ある事柄が良いか悪いかという価値判断について議論する。
仮定〔推定する・推定の根拠〕
(presumption)
否定側は肯定側がprima facie case(反証のない限り有効とされる自明の議論)を示すまでは「現状に問題はない(Status quo is as it is not necessarily best.)」と推定することができる。つまり、明白に反証される場合に限り、現状は肯定されるという考え方である。
可能性
(certainty)
「確実性がある」の意味で使う。possibility(可能性)、probability(蓋然性)のさらに上位の確実性を表す表現である。
基準
(criterion)
社会的価値観から認められる基準のことをいう。政策や目標(goal)の達成を判断する基準。つまり判断に先立つ一般的常識、標準、原則などのこと。これが設定されないとお互いの価値観の議論がすすみ、必ず混乱が生じるからである。特に反対尋問の時に、双方の判断の基準を確認しあうことが重要である。
帰納法
(induction)
帰納法とは、個々の具体的事実から一般的な命題ないし法則を導きだすこと。英語のductには接尾語として「導く」という意味がある。インダクションは、内(in・個々の具体的事実)から〔法則を〕導き出すこと。一方、ディダクション(演繹法)は、普遍的命題から下(de)に〔個別的命題を〕導き出すこと。
帰謬法〔間接証明法〕
(reduction ad absurdum)
反駁・反証のプロセスで使われる論理手法であり、相手の議論を容認したような印象を与えながらも、実際にはこの議論をひどく極端な例にあてはめることによって、その議論の論理的帰結が誤っているという方向に導いていく手法。
キャストライトアップ ある問題を分析するために、どんな「登場人物(利害関係者)」がいるのかを列挙し、それぞれの登場人物にとって、「メリット(嬉しいこと)」、
「デメリット(悲しいこと)をあぶり出す手法。弊社ファウンダーである太田龍樹が発明した手法。
逆転法
(turning the table)
turnaroundと似たようなニュアンスである語源は、相手の出したデータやワラントをそっくり自分の論理に都合の良いように構築する意味で使われ、テーブルをそっくり“回転させる”の意味で使われている。
虚偽〔誤謬〕
(fallacy)
誤った推論による誤謬のこと。代表的なものは以下のとおりである。
  • ①post hoc 「前後即因果の誤り」
    偶然の一致(coincidence)を因果関係に置き換える誤りであり、post hoc、ergo propter hocとは、単に時間的に先に起こっただけのことを原因とみなす論理が誤りであることをいう。
  • ②hasty generalization 「早まった一般化」
    少ないデータで普遍的原理を導き出し推論することによる誤謬をいう。
  • ③false analogy 「誤った類推」
    異質なものの類推から結論することであり、類推に基本的に無理があるやり方である。
  • ④biased statistics 「誤った統計資料」
    必要な部分の統計だけでなく拡大統計を適用したり、部分適用で数値の意味を変えてしまうやり方。
  • ⑤fallacies in authority-based arguments (都合のよい引用証拠)
    例えば、証拠資料として引用された専門家の発言が総意を伝えず断片的にしか引用されていない場合や、専門分野以外の発言をしている箇所を引用している場合である。
競合性
(competitiveness)
カウンタープランの採択は肯定側のプランを否定できなければならない。そのために必要な要素を競合性という。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
議論
(argument)
結論を出したり、主張をするために証拠(evidence)と推論(reasoning)で論理構築させた主張。議論をかわす(exchange arguments)という場合はある主張について賛否両論が分かれ、互いの推論や論理また証拠の信ぴょう性を論じあうことを指す。
  • ・事実に関する議論(factual argument)
    議論のなかでも、社会生活上や歴史上のある点についての事実の有無を基本争点にする議論。例えば、アトランティス大陸はかつて大西洋上に存在したが……という議論。
  • ・価値に関する議論(value argument)
    比較や評価、意味づけなどの判断の要素が入った議論の総称。例として、江戸時代の鎖国政策は日本の近代化にマイナスであった、という議論があげられる。
  • ・因果に関する議論(cause argument)
    事実の議論と似ているが、対象となるポイントが原因事実に関して論じられる点。例えば、貿易摩擦の最大の原因は非関税障壁である、という議論があげられる。
偶然の一致
(coincidence)
物事の因果関係を解明する際、誤りやすいワラントの1つ。例えば、「あの人と一緒にいると必ず雨が降る。だから今日も…」はその例であり偶然の一致にすぎない。
具体性
(concreteness)
利益や弊害や重要性(significance)を証明するために、その質または量、あるいは両方で具体的に表現すること。
クラッシュ
(crush)
ディベートで、肯定・否定の両者が議論においてかみ合うこと。
クリティック
(critic)
ある議論の評価をジャッジの一般的な知識に基づいて批判的に行うジャッジング・スタンスのこと。タブラ・ラサの反対。
経験的否定
(empirically denied)
過去に似たようなことがあったのに、相手側の主張するようなことは起きなかった、という経験的事実をつかって、相手側の主張が誤りであることを論証しようとする手法。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
経験的論証
(empirical proof)
一般的に論証を行うときは、順を追って細かく論証していく必要があるが、「経験的に有効であった」という論証によっておおくくりに論証するやり方。これは順を追って細かくなされた論証を強化する時にも使えるし、相手の分析を否定する時にも使える。大雑把な論証方法ではあるが、わかりやすくそれなりに説得力がある。『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
ケースアタック
〔利益に対する反論〕
(case attack)
否定側は肯定側によって提示されたプランを採択した場合に発生する利益をできるだけ極小化しようとします。そのために利益に対して反論を行うが、この反論がケースアタックと呼ばれる。
詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
原因・結果の転倒
(post hoc fallacy)
よく犯される論理的矛盾。単に時間的経過を逆にとり、原因と結果があたかも真理に近いような論理となるが、この原因と結果の発生時間が前後矛盾するものをいう。
現状〔現体制〕
(status quo[SQ])
present systemともいう。肯定論の変革の対象となる現状そのものをいう。否定側はstatus quoを死守すれば現状維持が達成でき、肯定側を論破することができる。
なお、status quoとは、プランが採られていない世界のこと。プランが採られていない過去・現在・未来のことを指す。
現状分析
(observation)
現状における問題を分析していくプロセスのこと。以下のステップに沿って論証していく。
  • 1)どのような問題があるのか?(問題の有無)
  • 2)その問題は深刻か?(深刻性)
  • 3)その問題が生じている根本の原因は何か?(内因性)
限定
(qualifier)
推論のプロセスで、結論が持つ説得性の度合いを強化する条件のことをいう。
攻撃
(attack)
肯定側の議論に対する否定側の反論(refutation)、反駁(rebuttal)のことをいう。There was no attack on this point. (この点には攻撃がなかった)とは、通常肯定側が自論の成立を強力にするため用いる言い回しのことだが、否定側でも建設的な議論(例えばカウンタープラン)を述べた場合は立証責任が生じるので、肯定側に反証責任が移り、従ってこの点には攻撃がなかった、とアタックすることができる。
構築された議論
(case)
肯定側・否定側が論題に関して基本的な立場を明確にするため、論理的に組み立てた議論のことをいう。
公知の事実 誰もが一般的に知っている事実(公知の事実)については、一般的に論証不要とされる。
肯定側(略称アファ)
(affirmative side[AFF])
論題を肯定(支持)する側。政策論題に基づくディベートにおいては、論題の範囲内にある行為(プラン)を採用することを主張する側。
現状を改革することが多いので、そのプランがメリットを生むことを立証する責任を負う。
ゴール達成基準型ケース
(Goal-Criteria Case)
肯定側ケースの提示方法の1つ。肯定側に「ある政策が採択されることによって、達成されるべきであると信ずる価値観や目標が存在する」時に効果を発揮するケースである。「宇宙は最後のフロンティアである」と位置付けて、当時のアメリカに先行していたソビエト連邦との宇宙開発競争に勝つために、故ケネディ第35代合衆国大統領の「10年後に人を月に送って無事に帰還させる」というゴールを設定したアポロ計画がゴール達成基準型ケースの例である。基本的には、Comparative-Advantage Caseの変形と考えられるが、単なる現状に対する比較的な改善よりもゴールの達成に重点が置かれていることが特徴である。詳細は、『英語ディベート 理論と実践』を参照のこと。
51対49の法則 ディベートの試合では、審判や観客の過半数の評価を得ることができれば勝利となる。つまり、100人のうち51人の支持を得られれば正当な勝利である。このディベートの勝敗原則を、人生哲学にまで昇華させたのがこの法則である。全員を説得しなければならないことに気を取られることなく、過半数を説得することだけに集中すればよいのだという考え方。失敗した49人は、残り51人の説得に成功するためのステップである。このように、自分がブレずに、いい意味で人に迎合せずに、主張・行動に思いっきり一貫性を持たせることができるようになる考え方こそ、51対49の法則の神髄であると私たちバーニングマインドは考えている。
コミュニケーション力
(communication skills)
明治大学文学部教授である齋藤孝氏が書いたコミュニケーション力(岩波新書)によると、「コミュニケーション力とは、意味を的確につかみ、感情を理解し合う力のことである。」と定義している。私たちバーニングマインドではこの定義をベースに、「コミュニケーションとはロゴスとパトスのやり取りである。」と定義している。
固有性
(uniqueness)
否定側にとって、立論における最も重要な争点のひとつ。具体的にいうと、不利益(disadvantage)の議論内の争点。現状の政策を維持する限りにおいては、この不利益は存在しえないということを論証する。通常、不利益に関係あることで現状の良い点を説明する場合が多い。簡単に言うと、現状に問題がないこと。
これに対して肯定側は「否定が提示した不利益は論題(肯定側プラン)を採択するかどうかにかかわらず生じる」と反論する。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
固有性がない
(not unique)
ディベートの勝敗は「肯定側のプランを採った場合」と「プランを採らなかった場合」の優劣比較によって決するため、弊害というのは「プランを採らなかったときには発生しない」ものでなければならない。それを論証するのが固有性(uniqueness)の議論である。固有性がない状態を固有性の欠如(not unique)と呼ぶ。
このため肯定側は、否定側の提示した弊害が肯定側のプランを採らなくても発生するため、プランを採っても採らなくても状況は変化がなく、プランを採るべきでないという反論材料にならないという反論を行う。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
根拠
(reason)
「理由」の項と同じ。
物事の成り立っているすじみち。その結果が生じたわけ。(広辞苑)

さ⇒43用語

最終弁論
(closing argument)
ディベートのフォーマットのひとつ。最後のパートで、肯定側・否定側のお互いの論を比較考量し、自分たちが優れていることを訴えるパート。最後のパートを最終弁論ではなく、第二反駁としているディベート団体もある。
弊社バーニングマインドでは上記のような意味合いからそれぞれのサイドが今までの議論を総括する(まとめる)パートを設けることで、観客にとってどちらのサイドがわかりやすかったかの判断材料を明確にするため、最終弁論としている。
作戦タイム〔準備時間〕
(preparation time)
相手の主張を整理し、自分たちの攻撃・防御・反撃をどのようにして展開していくかをチーム内で作戦を練る時間。
初心者の場合は、パート間に1分間のインターバルを入れる方法を弊社では採用している。またバーニングマインドの大会では、作戦タイムの持ち時間をトータル2分と定め、どこのインターバルでも任意の時間(30秒単位)、作戦タイムの権利を行使できるようにしている。
EX)
肯定側は、否定側立論のあとに1分の作戦タイムを、否定側反駁のあとに30秒の作戦タイムを、否定側最終弁論のあとに30秒の作戦タイムをそれぞれ行使した。
散弾銃的反論法
(shotgun option)
特に明確な構造を持つ論法ではない。否定側の反論の方法の1つであって、肯定側の立論全体(定義、証拠、ワラント、推論)をことごとく論破する方法である。
敷居値〔閾値(いきち)〕
(threshold[Th])
主に弊害(不利益)で用いられる議論。どのような地点において弊害が生じるのか、その臨界点のこと。
同じような行為に耐えられるある一定の限界のこと。限界値。
仕込み質問
(loaded question)
不当なひっかけ的質問、また誘導尋問的な質問を総称してこのようにいう。このような質問には応答者は回答を拒否することができる。
事実
(fact)
客観的事実として証拠資料となる。
  • ①実例
  • ②学問的事実(empirical study)
  • ③統計(statistics)
以上がディベートの「事実」になる。
事実記録
(data)
ディベーターが結論を導くために提示する証拠であり、データの中で最も信頼性の高いものが第3データ群といわれる公的な統計資料や文章記録である。
事実論題
(Propositions of Fact)
ある事柄があった(ある)がどうか、本当かどうかなどの事実について議論する。
システム・アナリシス
(Propositions of Fact)
ディベートで想定したある社会を一つのシステムと捉え、何らかのインプット(例えば、プラン)がそのシステムにどのように作用し、どのような影響(アウトプット)は発生するのを解析する手法のこと。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
質の明示
(qualification)
問題の重要性の立証に必要な2大要素の1つ。
(提案の)実行可能性
(workability)
肯定側のプランが、
  • ①社会的に受け入れられる
  • ②方策の具体的推進に問題がない
のポイントを満たす場合の表現である。
実行可能性
(practicability)
プランが実行可能かどうかという議論。人員、技術、予算などが不足していると実行可能性が問題となる。
ジャッジ
(judge)
論題に対して、肯定側・否定側のどちらの論が優れていたかを決めること。
また、試合を判定する審判(もしくは審判団)のことを指す。
ジャッジする際は、主観を交えず、その場で議論されたことだけで、客観的な判定を行わなくてはならない。
(問題の)重要性
(significance)
質と量の両面、あるいは場合によっては、どちらか一方でsignificantでなければならないとする。肯定側の論題が成立するための重要な要件である。
主張
(claim)
話し手が論証したい内容のこと。具体的にいえば、data(事実記録)とwarrant(論拠)で支えられた推論のこと。理由付けをするには、この1つでも欠けるとclaim(主張、結論)は成立しない。すなわち、その議論は無効(invalid)とみなされる。
主張者
(oneWhoAdvocates)
ディベートではdebater(ディベーター)のことを指す。肯定側(否定側)のdebaterをaffirmative(negative)advocateともいう。
主要争点〔定常争点〕
(stock issues)
争点のなかでも、主要な争点。政策論題において、議論の中心となるポイントのことをいう。
大別すれば、
  • ①現状変更の必要性(need)
  • ②プラン採択の必要性
に関する論点で、肯定側がどうしても果たさなければならない立証責任の“核心”ともいえる。
主要利点
(major advantage)
利点・メリットの中でも、特に重要なアドバンテージを指す。
(現状を改善するうえでの)障害
(barrier)
障害は、ルールや仕組みなど構造上の障害(structural barrier)と人々の考え方に起因する障害(attitude barrier)に分類される。人々の考え方に起因する障害の例としては、いくら安全を聞いても心理的不安から完全に脱却できない原子力の利用などが、これにあたる。
消去法
(method of residues)
相手の議論に対して反省する方法の1つであり、ディベーターはとるべき行動の一つ一つを挙げ、最後のプラン以外は皆、意に沿わないことを証明する形式。
証拠資料
(evidence)
エビデンス」の項と同じ。
結論を導くための基盤となる資料(データ)の総称であり、大別して以下の4種類に分けられる。
  • ①事例
  • ②統計資料
  • ③権威者・専門家の意見
  • ④論評
条件
(rationale)
結論が成り立つための隠れた前提、つまり留保条件のことを意味する。
条件付き対案
(conditional counterplan)
対案の一種であり、否定側は現状変革の必要性を基本的には認めないで、たとえその必要があったとしても、肯定側のプランではなく、否定側のプランを採用すべきであると主張する方法。
証明〔立証〕
(conditional counterplan)
対案の一種であり、否定側は現状変革の必要性を基本的には認めないで、たとえその必要があったとしても、肯定側のプランではなく、否定側のプランを採用すべきであると主張する方法。
審査員
(judge)
ゲームの勝敗を決定する役割を持つ。最低でもチーフジャッジ1名と同僚としてのジャッジ2名がいれば審査できる。どこにポイントを置いて判断するかによって、issue judge・rebuttal judge・analysis judgeなどいくつかのタイプに分けられる。
審判
(critical judge)
英語ではディベートの審判のことをcritical judgeと呼び、一般的な名称のjudgeと区別される。しかし、厳密に区別しては使われなくなっている。
信憑性
(credibility)
第1データ群、第2データ群、第3データ群が、それぞれエビデンス(証拠)として信頼に足るかどうかという意味である。
推定論題
(Propositions of Inference)
論題の種類のひとつ。
ある事柄が論理的に考えてありえたのではないかと推定されるものを議論する。
EX)
「アメリカのイラク政策は失敗である」
「小学校のディベート教育は効果が無い」
推論〔理由付け〕
(reasoning)
証拠資料(evidence)と論拠(warrant)に基づいて、結論(conclusions)を導き出す論理的プロセス。
ストレート・レフュテーション〔まとめて反論する方法〕
(straight refutation)
反論する際に「利益1の(A)に対する反論は…」というように相手の構成に従って反論しても構わないが、立論の段階ではどこの部分というより、利益なら利益全体に対して、「利益1に対して、私たちの反論は、(1)…(2)…(3)…」と番号を振って因果関係、インパクトから問題解決性まで一気に反論してしまう方が効率的な場合がある。このような反論手法をストレート・レフュテーションという。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
…すべきである
(should)
ディベートの過程で使われる慣用的な、またディベート独特の表現である。
政策論題に必ず明記されている。言い換えれば“ought to , not necessarily will”ということ。つまり肯定側には「プランが採択されるであろう(will be adopted)ことを立証する責任はない」。
スパイクプラン
(spike plan)
弊害を発生させない、もしくは減少させるような条項を設けること。ただし、その効力はプランの問題解決性と同じく証明する必要がある。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
政策
(policy)
目標(goal)を達成するための手段の総称。
政策論題
(Propositions of Policy)
論題の種類のひとつ。なんらかの行動案、プランを実行すべきなのかどうかについて議論する。
実際に政府がとろうとしている政策の是非を問うディベートが多い。
ディベートのトレーニングで最も多く採り入れられている。
論題一覧の項目を参照のこと。
正当化
(justification)
肯定側は論題採択の義務を負う。つまり肯定側が主張する「現状の変革の必要性(need for a change)」の推論(need for a resolution)を立証しなければならない。
肯定側がtopicalであったとしても、どうしてそのような行為(action)が正当化(justify)されるのかという筋論のこと。すなわち、肯定側が論題のすべての言葉を支持する根拠・理由を与えているかということで、例えば「政府は~すべきである」という論題のとき、肯定側の行為が都道府県レベルでできることであったなら“どうして政府なのか”という疑問が生じ、「政府」という語が正当化されていないことになる。
説得
(persuasion)
何らかの影響力を行使し、他者の意見、態度、あるいは行動を、こちらの意図する方向に変えるコミュニケーション行為。この定義は、“アメリカ説得学の権威”といわれる、ユタ州立大学コミュニケーション学科教授であるジョン・S・サイター氏によるもの。
私たちバーニングマインドが提唱するネオ・ディベートの大本にある哲学である。従来からあるディベートのように論理はもちろん軽視してはならないが、論理だけに偏ることのないコミュニケーション力向上こそ最も重要であることを示唆するのがこの定義である、と私たちは考えている。
先制攻撃
(pre-emption)
相手側から予想される反論に対する返答を事前に入れておくこと。
選択的論題正当化型ケース
(Alternative-Justification Case)
1972年にハーバード大学によって初めて実際の試合に導入されたフォーマット。これは肯定側が「論題の要求に見合った1つだけのケースではなく、いくつもの異なったケースを同時に提示する」戦略である。1つひとつのケースが論題の要求に見合っていることはもちろん、それぞれが完全に独立したものでなければいけない。
前提
(premise)
推論において、結論が導き出されるための理論的根拠全体をいう。三段論法でよく知られているwarrant、dataはclaim(主張)の前提である。
専門家
(権威者 authority)
証拠(evidence)の1つに、authorityの発言や意見がある。ただしその発言や意見は、それがなされている背景・媒体・目的が信ぴょう性のためのポイントとなる。
相関性〔相関関係〕
(correlation)
因果関係の強さを表す言葉の1つ。日本語で「可能性がある」の表現は1つであるが、英語では数段階の形容詞でこれを表現する。
因果関係がほとんどない場合をcoincidence、
もしかしたらあるかもしれない(possibility)場合をassociation、
可能性が高い(probability)場合をcorrelation、
確実にある(certainty)場合をcausality、
と呼ぶ。
可能性がある真実について議論するディベートでは、このcorrelationが争点となる。
相関関係は直接の因果関係を示すものではなく、両者の関係からその間に何らかの因果関係があることを推察させるものである。したがってこの相関関係は偶然であり、原因は別にあるという可能性は常にあり、因果関係による理由付けより弱い論証方法である。しかし、この理由付けを因果関係による理由付けの補助として使えば、相手側からの反証があり因果関係の比較を行う場合有利になる。
相互背反性
((mutual exclusive⇔both adoption[B/A])
カウンタープランと肯定側のプランが同時に実行できるかをチェックし、同時に実行不可能であれば、カウンタープランを採択することによってプランの採択を阻止、つまりプランの採択を否定できる。このような競合性(competitiveness)を相互背反性(mutual exclusive)という。
詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
争点 論題において、正否が争われているポイント。
立論において、肯定側・否定側から出された論を、論点ごとに整理して、反駁、最終弁論を行うと、ジャッジや観衆にもわかりやすく、良いディベートになる。
EX)お互いの論点を、経済的合理性と、生命の尊さの2つの観点に分けて話します。
損失回避ケース Future harm caseとも呼ばれ、コンパラのバリエーションとして登場した肯定論の1つ。肯定側は現状の運営実態のままでは将来に重大な問題を引き起こす原因となることを証明し、それを回避するために提案の採択を主張する。
主に代替の有力なプランが浮かばない場合にとりあえず現状否定を強化する方法。

た⇒20用語

ターン・アラウンド
〔(議論の)転換・逆転〕
(turn around)
相手の意見を引用し、自分たちのメリット・デメリットとして利用すること。特に聴衆の判断に呼びかけると効果的と思われる場面で使われる。
反駁で使えば、切れ味が鋭ければ鋭いほど観客を唸らし、試合を優勢に進めることができる。
対抗プラン法
(counterplan option)
否定側がとる反論方法の1つである。現状認識については現状否定をしても不利になり、肯定側の分析を認めざるをえない場合に、肯定側と別のプランを出して対抗する方法をいう。ただし、このプランは肯定側のプランの論理の枠外で考えなければならない。
(肯定側の)対策案
(plan)
プラン」の項と同じ。
提案〔論題〕(resolution)を実現するために、肯定側が行う具体的対策のことをいう。肯定側はすべての提案に対し「なぜこのプランが機能するのか(Why does this plan work?)」という立証を行う。
タブラ・ラサ〔タブラ〕
(tabula rasa)
原語の意味は「拭われた板」。白紙のような心で、ディベーターが主張することを無批判に受容して議論を評価しようとするジャッジング・スタンスを指す。クリティックの反対。
断定
(assertion)
証拠や論拠(ワラント)で実証されていない主張のことで、妥当なargumentとはみなされない。例えば、思い込みや信念を基本にした主張もこの類である。
聴衆
(audience)
ディベートを観察したり、学習する第三者。特にアカデミック・ディベートでは審判を含めた聴衆には特に制限はない。しかし、実社会のディベートにおいては、ディベーターはさまざまな背景・知識・経験を持った聴衆に向けて議論を展開していく。そこでの議論の際には、聴衆に受け入れられる説得力を工夫しなければならない。ディベートをcommunicationの一手段とみなすからである。私たちバーニングマインドは、実社会で通用するディベート力(ネオ・ディベート)を最重要視している。
直喩法
(similes)
隠喩法と同じ意味である。実証力のない証拠の1つであり、複雑な論点をよりわかりやすくするために使う表現の1つである。(言い回し)
2コン〔ツーコン〕
(2 constructive development)
立論が第一立論・第二立論と2回ある場合、2つの立論を使って議論を構築する手法。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
定義
(definition[def])
広辞苑によれば「概念の内容を明確に限定すること」。
肯定側は、どの領域を論じるか明確にするために、論題の語句を定義する。定義は問題の領域を明確に示すことや、そこで使われる表現についての解釈上のズレを起こさないための限定を明確にする1つである。否定側も不適切な定義に対しては反駁が可能であり、再定義(counter definition)で応酬することもできる。
日常生活やビジネスシーンでは、定義がそれぞれの話者によって違うことが散見され、ゆえに生産的な議論ができないことが多い。
提議〔提案〕
(proposal)
肯定側の立論全般を指す。
ディストーション〔ディスト〕
(distortion)
原典を忠実に伝えていないような証拠引用のこと。
ディベート
(debate)
ある論題に対して、対立する立場をとるディベーター(議論を直接交わす人)同士が、聴衆を論理的に説得するために議論することである。
論題の採択をめぐり、肯定側と否定側が対決する議論形式であり、守るべきルールが存在する。第三者に判定を仰ぎ、議論を通じて意思決定・問題解決に応用する。欧米ではこの考え方(ロジカル・シンキング)が日常のコミュニケーションにまで影響し、論理的思考方法や説得方法が重要視されている。
哲学〔基本的立場、理念〕
(philosophy)
ディベートにおける哲学とは、主張における一貫した思想のことであり、判断基準や原理・原則となる。
立論を支える最も主要な部分となる。論説に対して、立論者が立場上どのように考えているかを示すものであり、大義名分や目標(goal)もこれにあたる。もちろん、否定側もこれに対抗すべき哲学や理論的根拠(rationale)を持っている。
デメリット
(disadvantage[DA]/demerit)
プランを導入したと仮定した際、想定される悪いこと・弊害のこと。否定側が現状を変えてはいけない理由として提示する。
デリバリー
(delivery)
ディベートでのプレゼンテーション能力のこと。発音・アクセント・適当なスピード・ポーズといった音声に関するものに加えて、アイコンタクトやジェスチャーといったものも含まれる。
展開
(extend)
反駁弁論(rebuttal)のなかで、立論の議論をその段階ごとに深めていくことを意味する。
討論
(discussion)
特定のテーマについて、ある程度自由な意見の出し合いやぶつかり合いをいう議論の1つの形態であり、その運営については細かいルールはあまり存在しない。debateを日本語では「討論」と訳すことがあるが、本質的にはかなり異なるので注意が必要である。
ディスカッションは協調的思考プロセス(cooperative thinking process)と呼ばれているが、ディベートでは争点をめぐり真っ向から衝突するため、議長やジャッジが判定を下す。したがって、そのためのルールが加わる。
トゥールミンの議論モデル
(Toulmin Model)
イギリスの哲学者スティーヴン・トゥールミン(Stephen Toulmin)が著書『議論の技法(The Uses of Argument)』の中で、日常言語(ordinary discourse)の中で用いられる議論の分析の枠組みを提示したのがToulmin Model(トゥールミンの議論モデル)である。このモデルは、6つの構成要素から成り立っている。基本となる3つの構成要素が主張(claim)、資料(data)、裏付け(warrant)であり、それに保留条件(reservation)、限定(qualifier)、強化(backing)が加わる。
トピカリティ
(topicality)
論題充当性」の項と同じ。
肯定側が論題の語句と精神をきちんと支持しているかどうかということ。支持していれば、プランは論題の範囲に入っている。肯定側のプランが論題の範囲外にある場合は、自動的に肯定側の敗けになる。肯定側のプランが論題に充当していないという議論は、否定側から証明しなければならない。
ドロップ
(drop)
相手の出した議論を立論段階で反論せずに落としてしまうこと。ディベートでは「沈黙は同意を意味する」といわれ、ドロップした議論を反論段階で新たに反論することはできない(ただし、相手の議論を評価することは反論には当たらない)。

な⇒9用語

内因性
(inherency)
現状の問題が生じている原因となるもの。例えば、投票率の低下について、「候補者の魅力不足」や「投票制度の煩雑さ」など、どれに原因を見出すかは主張者による。但し、主張した内因性については立証責任を負う。
別の表現をするなら主に以下のような意味で用いられる。
  • ①弊害(harm)と現状の運営実態との間の因果関係(causality)。
  • ②期待利益(または不利益)(advantage,disadvantage)と肯定側のプランの間の因果関係。
このようにinherencyとは因果関係だけでなく、物と物との固有的帰属関係あるいは相関関係を表す概念でもある。現状分析の主要争点(stock issues)でもあり、ディベートの最初の論争点にもなる。
内因性議論
(inherency argument)
政策ディベートでの主要争点が肯定・否定の中心テーマとなるが、そのなかでもこの内因性議論は中心的な争点である。
内包
(connotation)
内包とは聴いている人々の頭に浮かぶ言葉から連想される概念イメージであり、denotation(外延)とは言葉の文字どおりの意味である。特に用語の意味合いを明確にする必要からこのような注意が促されている。
ナンバリング
(numbering)
列挙して述べるとき、それぞれの項目に番号を振って述べる手法。
EX):メリットは3点あります。1点目は…。2点目は…」
ネオ・ディベート
〔新しいディベートのあり方〕
(neo debate)
「あるテーマに関して、対抗する2組が論理・感情・人間的魅力すべてを駆使して、オーディエンス(聴衆)を説得するために議論すること」
アリストテレスは、人を説得するには3つの要素が必要であると言っている。それらは、ロゴス(論理)パトス(感情)エートス(人間的魅力)の3要素である。私たちバーニングマインドメンバーが実社会での経験を通して、そしてアリストテレスが説く理論を加味したディベートのこれからのあり方が、上記にあるネオ・ディベートの定義である。
ニュー・アーギュメント 直訳は「新しい議論」だが、ディベートでは、反駁や最終弁論に入ってからの新しい議論(立論では述べられなかった論点)を持ち出す反則を意味する。その時点だと、相手に再反論の機会がほとんど残されておらず、不公平なうえに議論が深まらないことから反則となり、その主張は無効となる。
人間的魅力
(ethos)
エートス」の項と同じ。
ディベートの重要な3要素、ロゴス・パトス・エートスのうちのひとつ。
エートス=エモーション(信頼)と同義で、話している人の信頼感、安心感を指し、ネオ・ディベートでは「人間的魅力」として10の要素に分解して説明されている。
ネガティブ・ブロック
(negative block)
”否定側立論” ⇒ ”否定側反駁”と連続する否定側の2つのパートを指す。
この連続スピーチの後に続く”肯定側反駁”は、否定側2つのパートをあたかも1つのブロックとして受けなくてはならない為、時間的に非常に厳しいものとなる。
逆に否定側が有利に試合を進める為には、ネガティブ・ブロックを有効に活かさなければならない。
望ましい目標
(goal)
立論が最終的に目指す望ましい目標のことであり、これに関しては議論されない。

は⇒35用語

パーミュテーション
(permutation)
カウンタープランとプランの同時実行性を厳密に(カウンタープランを分解してでも)チェックする議論のこと。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
パーラメンタリースタイル
(parliamentary style)
ディベートの試合直前の数十分前に論題を示し、即興的にディベートを行うスタイル。イギリスや英連邦諸国で多く行われているスタイルである。論題は、政策論題・価値論題の両方が用いられる。
パトス
(pathos)
ディベートの重要な3要素、ロゴス・パトス・エートスのうちのひとつ。
パトス=パッション。すなわち、情熱を意味する。いくら正しいこと(論理が通っていること)をいっても、情熱をこめないと相手に伝わらないことから、ネオ・ディベートにおいてロゴスと同等に重要視している。
パラダイム
(paradigm)
ディベートの勝敗を決定するルールのこと。
発生過程
(linkage)
プランを採用・導入することによって、どのようにメリット・デメリットが発生するかを示すシナリオ、道筋のこと。
(主に、否定側の)
反証責任、反証義務
(burden of rebuttal
バードン・オブ・リバタル)
否定側は肯定側の議論を反論・反駁する義務を負う。両チームによって議論が展開されていくにつれ、各争点の反証責任は交互に移動し、ディベートが終わった時点で、ある争点についてまだこの責任を果たし終えていないチームが、その争点については不利となる。burden of proofは自分の発言を証明する義務だが、burden of rebuttalは相手の証明した争点を攻撃する義務ということができる。
ということから、否定側がカウンタープランを出してきた場合、その論点に対して、肯定側はburden of rebuttalを負う。
バロット
(ballot)
審判がジャッジのために用いる判決理由を書く紙のこと。
反対尋問
(cross-examination)
ディベートのパートのひとつ。単に「尋問」ということもある。
立論の直後に、反対サイドから立論についての質問を中心に質疑応答をする。
この段階では確認のための質問のみに限定され、議論をはさむことは許されない。
目的としては、以下の5点がある。
  • ①相手の発言の不明な点を確認する。
  • ②争点を明確にする。
  • ③判断基準(クリイテリア)を示す。
  • ④あとで展開する議論の土台を構築する。
  • ⑤優位に立つこと。
ディベートで、唯一相互やり取りができるパート。
尋問する側に主導権があり、簡潔な答えを引き出せるよう質問を用意しておく必要もある。
応答する側は、聞かれたことに簡潔に答える義務がある。
判断基準
(decision criteria)
ディベートにおいて弊害と利益の比較を行うためには、ケースバイケースで比較の基準を議論しなければならない。この議論が判断基準といわれるものである。このように、判断基準には「価値を評価するための尺度(value hierarchy)としての機能」がある。
ディベーターが判断基準を提示しない場合は、ジャッジが個人的な価値基準に基づいて判断を下すことになる。これを防ぐために、ディベーターは必ず価値基準を提示しなければならない。
判定
(judgment)
ジャッジ」の項と同じ。
論題に対して、肯定側・否定側のどちらの論が優れていたかを決めること。また、試合を判定する審判(もしくは審判団)のことを指す。
ジャッジする際は、主観を交えず、その場で議論されたことだけで、客観的な判定を行わなくてはならない。
反駁
(はんばく rebuttal)
ディベートのパートのひとつ。
後半戦最初のパートで、立論で出てきた相手の論を反論し、自分たちの論はさらに伸ばしたり(強めたり)、相手に攻撃された自分たちの議論を再構築したり、相手の反論に再反論する重要なパート。
議論の種類としてはrebuttalもrefutation(反証)も同じ意味で使われている。反駁は主に攻撃的色彩が強い議論、反証は主に防御的色彩が強い議論として分けて使うことがある。
反論
(refutation)
相手側の議論を攻撃(attack)し、論破(destroy)すること。rebuttal(反駁)と厳密に区別するとすれば、反論はあくまでも狭義に相手が「A=B」といえば「A≠B」ということであり、反駁は「A≠B but A=C」ということである。
比較利点議論
(略称コンパラ comparative advantage case)
肯定論の1つの型。肯定論で提示される改革プランが現状の運営実態よりもsignificant(重大)でunique(比類のない)な利点を生み出すとする主張。
(現状変革の)必要性
(need)
肯定側立論の主要戦略であり、need to change the status quo.現状に重大な弊害(inherent evils)が存在することである。またその必要性は重要(significant)であり、現状のシステムに起因しているという内因性(inherency)が存在するという立証が求められる。
否定側
(negative side[NEG])
肯定側と相反する立場を取り、肯定側の主張を攻撃・否定し、その提案(論理)を否決する義務(burden of rebuttal)を負う側。
政策論題に基づくディベートにおいては、論題の採用せずに現状維持することを主張する側。単なる否定ではなく、プラン採用によるデメリットを積極的にあげて、肯定側のプラン採用が効果を生まない、あるいは負の効果を生むことを立証して、現状維持とすることを訴える側。
否認法
(denial option)
否定側の反論の最も基本的なスタイルである。肯定側の主張する最初の現状分析の事実認識が誤りであり、肯定側の論題提出の根拠が存在しないとする論法である。
批判的思考
(critical thinking)
現代の語感で「何でもかんでも物事を疑う」と思われがちですが、実際は「本質を見極める」思考のこと。
費用対効果分析
(cost-benefit analysis)
一般には対費用効果分析といわれ、一定の効果に対してかかるコストは少ない方がよく、ベネフィットは大きい方がよいとする考え方やその手法のこと。
費用・利益分析
(on-balance)
費用対利益分析(cost-benefit analysis)に基づく肯定側の立証方法。論題を採択することは現状よりも安いコストで、狙いとする効果が実現できると主張する方法である。
ファイブ・ストック・イシュー
(five stock issues)
基本争点のことであり、議論の中心となるポイントのこと
  • ①問題の深刻性(問題があるのか)
  • ②問題の重要性
  • ③内因性
  • ④問題解決性
  • ⑤メリット/デメリット
フィアット〔認可〕
(fiat)
“let it be done.”を表す言葉。プランは実行されるものとする仮定。ディベートでは、プランを実行すべきかどうかを議論するものであり、プランが実行されるかどうかは論点とならない。
たとえば、「日本は大統領制を導入すべし」という論題でディベートする場合、大統領性を導入すべきかどうかを論ずるのであって、そのために必要な憲法改正が実行されるかどうかを論じる必要はない。
必要な法整備に関しては「フィアットがかかっている」と呼ばれる。
フォーマット〔進行形式〕
(format)
肯定側と否定側が平等になるように規定されたディベートの試合形式などのルール。具体的には、
  • ①パートの順序と回数
  • ②それぞれのパートの時間
  • ③準備時間
を規定している。
プラン
(plan)
「対策案」の項と同じ 。論題を実行するためにとる手段。論題そのものがプランになっていることも多いが、通常は、そのプランに中身を説明するのに時間を割く。
論題の内容を実行することを「プランを導入する」という。
ただし、否定側の反論をおそれて細かいプランを入れるのは、本来のディベートの趣旨に反する。
この細かいプランを「ブロックプラン」という。
プラン議論
(plan argument)
プランの抱えるポイントは2つあり、1つはプランの実行可能性に関する議論であり、もう1つはプランの問題解決性にある。プラン議論はこの2点をめぐって、肯定側と否定側で議論が戦わされる。を規定している。
プランの実行回避
(circumvention)
肯定側のプランの実行可能性〔実効性〕(workability)の主張に対する否定側の「実行否定」反論。特定の人々や団体が何らかの理由で、プランの実行を阻止せんとする意図(motives)とその手段(means)を有しているため、プランの実行が不可能とされ実行可能性はないとする議論をいう。motivesとmeansの両方が証明されれば極力な議論になるが、片方だけでもこの議論が成り立つ場合もある。
プランの実効性
(workability)
ある行為が実際に機能するか、という議論。
プランの望ましさ
(desirability)
プラン採択の結果が、
  • ①弊害(harm)を取り除く点、
  • ②利益(advantage)をもたらす点、
  • ③新しい弊害を引き起こさない点
をいう。「プランが実行可能(workability)であり、かつ問題を解決するのであれば、そのプランは望ましい(desirability)」という意味になり、主要争点(stock issues)のポイントである。
不利益
(disadvantage)
論題の採択の結果生じる、新しい問題のことをいう。new evilまたはrepercussionともいい、否定側の主要争点になる。特に比較利点議論では、利点が認められてもdisadvantageがそれを上回れば否定側の勝利に結びつく。
ブリーフ
(brief)
一枚の紙にたくさんの証拠資料を書き込み、まとめてしまう方法のこと。
フローシート
(flow sheet)
論点を時系列的に記録する用紙。ジャッジをするために議論の流れを書きとめる紙。審査員はもちろん、選手も試合中にフローシートをとる。
分析
(analysis)
一般の分析という意味を特殊化したものであり、
  • ①問題領域(problem area)の策定
  • ②論題に使われている用語の定義
  • ③基本的な争点(stock issues)
の明確化を指す。
分析〔観察〕
(observation)
一般的には肯定側・否定側のそれぞれが、相手の議論を整理するときに述べる内容である。また肯定側が第1立論において、提案を提示する前に現状を分析しなければならないが、その際に用いることもある。
弊害
(harm)
現状運営実態が直接の原因となって引き起こす問題。
弁証法
(dialectic)
反証責任 立証された議論に対して反駁しなければならない責任。つまり、議論をかみ合わせなければならない責任。主として、否定側が負う。ただし、否定側がカウンタープランを出してきた場合には、その論点に対しては、肯定側も反証責任を負う。
意見と反対意見との対立と矛盾を通じて、より高い段階の認識に至る哲学的方法(広辞苑)。矛盾の止揚の法則。
私たちバーニングマインドでは、ディベート思考はまさしく弁証法そのものである、と考えている。
包括的見解
(overview)
肯定側・否定側の双方が相手の議論を細かく分析していく前に、その全体について自分たちのチームの見解をまとめて述べることをいう。
いわば「pre summary」と呼ばれるもので証拠資料を用いた立証を必要としない。審判や聴衆に対して基本的立場を明確に伝えるために機能する。

ま⇒8用語

見出し
(head line value)
利益や弊害などの議論に、議論内容を要約した見出しを付けること。
矛盾論理
(contradiction)
1つの議論のなかで相反する2つの議論を行うことをいう。contradictionを行うとどちらかの主張を取り消さざるをえなくなり、信頼性を失うことになりかねない。
命令条項
(mandate/plank)
プランの主体(agent)が実行する内容を明らかにするところで、プランの中心といえる。
メリット
(advantage)
プランを導入したと仮定した際、想定される良いこと・利点・メリットのこと。
肯定側が現状を変えなければならないことを示す理由として提示する。
“The plan is advantageous.”(プランにはメリットがある)という場合は、現状の運営実態と比較して提案されたプランの方が、機能面ではより充実し、コスト面からはより安く、時間的にみてより早く、また効率よく達成できるといった点が証明されなければならない。
目標基準議論
(goal-criteria case)
肯定論の1つ。肯定側の論題を採択すれば、現状の運営実態では達成できない目標(goal)、または現状にない新しい成果が実現できると立論すること。その目標の達成度を図る基準として、いくつかのcriterion(基準)を明示することになる。
問題解決型ケース
(Need-Plan-Advantage Case)
肯定側ケースの提示方法の1つ。1970年代初期までは頻繁に用いられていたが、現在ほとんど見られなくなったのが問題解決型ケースである。なぜならば、このフォーマットの「問題とその(単一の)原因を取り出して、その解決案を提示することで、問題の解消を利益とする」という図式が時代遅れになってしまったからである。ただし、問題解決型ケースは伝統的なケースの構成法であり、重大な害(harm)が現状に存在していたり、将来的に大きな危険(risk)がある場合には、現在でも説得力を持つケースとなりうる。詳しくは、引用文献である『英語ディベート 理論と実践』を参照のこと。
(プランの)問題解決性〔能力〕
(solvency)
そのプランが問題を取り除くことができるかどうか、また期待通りの利益をもたらすかどうかという、プランの有効性を図る尺度といえる。
問題解決性の否定
(solvency attack)
否定側が、肯定側プランと問題発生の因果関係を否定すること以外に、プランの実効性(workability)の欠如を主張するやり方もある。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。

ら⇒25用語

ラベリング
(labeling)
列挙して述べるときに、各項目に小見出しやキーワードをつけて述べる手法。
EX)「国際的な側面として3点、国内的側面として2点…」
利益〔効果〕
(benefit)
Advantageと同じ意味。現状の問題点を解決するための提案が生み出す「好ましい影響の結果」を意味する。
利益追及型ケース
(Comparative-Advantage Case)
肯定側ケースの提示方法の1つ。近年、各国政府や国際機関が幅広い調査に基づきさまざまな政策をとるようになった結果、1つの問題に複数の原因が存在したり、現状でも問題の複数の解決策が進行中であったりして問題解決型ケースは作りにくくなった。そこで「各々の政策内部と複数の政策同士の間には、複雑な因果関係が存在している」ことを前提にして、肯定側と否定側の政策の優位性をディベートの試合で提示したメリット(利益)とデメリット(不利益)を比較することで決定するシステム・アナリシスという確率分析の手法である考え方がディベートに導入された。詳細は、『英語ディベート 理論と実践』を参照のこと。
立論
(略称コンスト
constructive speech)
肯定側が課題の提案の採択、否定側がその否決を訴えるためのスピーチの総称。通常、肯定側の立論は現状の分析、変革の必要性および提案が含まれていることが条件。
ディベートの最初のパートで、肯定側は立証責任を負い、否定側は反証責任を負う。
立論の型は、
  • ①問題解決型
  • ②比較優位型
  • ③目標達成型
と3種類ある。
立論作戦書
(brief)
ディベートに備えて肯定側・否定側のそれぞれが、基本的な論題・証拠・論拠・推論を整理した概要書のこと。あらかじめ整理された情報と、後で追加される情報で使い分けられるように設計しておくのがコツ。論題の分析がすんでからディベーターが推論を進めるうえで役立つように構築され、細目化(itemize)された一覧できるゲーム・プラン(作戦書)。
立証責任
(burden of proof)
現状変革を肯定する義務が肯定側にはある。ただし否定側も新しい争点を提示する場合には立証責任を果たさなければならない。前者の肯定側にのみある立証責任のことをthe burden of proofと呼び、後者の肯定側・否定側にもある立証責任をa burden of proofと使い分けることもある。
後者の肯定、否定両方にある立証責任は、the obligation falling on the person who advances a statementと呼ばれ、ディベーターの基本的な義務とされている。
リニアリティ
(linearity)
一つ一つの行為がそれぞれ一定の影響を及ぼす、つまり、ある結果をもたらす確率を一定の程度増加させること。
理由
(reason)
物事の成り立っているすじみち。その結果が生じたわけ。(広辞苑)
留保条件
(reservation)
一般に対する具体的な例外を述べること。それにより結論が受け入れられる議論を、より具体的に規定することができる。
両刀論法
(dilemma question)
相手が肯定をしても否定をしても、相手を不利な立場に追い込むことのできるような質問をいう。一般的には肯定側の立論が論理的に2つの大きな論旨に分けることができ、それぞれに異なる影響を受ける立場がある場合、否定側が使う攻撃論法である。
量の明示
(quantification)
相手が肯定をしても否定をしても、相手を不利な立場に追い込むことのできるような質問をいう。一般的には肯定側の立論が論理的に2つの大きな論旨に分けることができ、それぞれに異なる影響を受ける立場がある場合、否定側が使う攻撃論法である。
リンク
(link)
因果関係のつながりを意味し、確率の高さ・低さを論証する部分。利益と弊害を比較する場合、問題となるのは利益と弊害のインパクトと、それが発生する(解決される)確率である。リンクは、この確率を論証する部分のことである(初心者のためのディベートQ&A〔第3版〕)。
リンク・ターン
(link turn)
ある効果(effect)を発生させるという論理のつながり(リンク)に対し、正反対の効果が発生するというのを立証すること。詳しくは、『初心者のためのディベートQ&A』を参照のこと。
類推、類比
(analogy)
類似した2つの事例を比較して、一般的な結論を導き出す推論方法をいう。比較する対象によっては理論性に欠ける場合もあるが、聞き手に強い印象を与えるので効果的である。
false analogyは「誤った類推」。forced analogyは「無理な類推」、「こじつけ」を意味する。
ルールを踏まえた
(ethical)
原語は“論理的”という意味が強いが、ディベートにおいては議論過程での道徳原則という意味から発達して、「ルールを踏まえた」という表現で使われる。
例示
(example)
例証に用いられる物事や出来事。
レイトレスポンス
(late response)
「遅すぎる反駁」ともいう。本来なら第一反駁で行うべき反駁を最終弁論で行うこと。
「沈黙は同意である」が原則ルール。弊社バーニングマインドのディベートでは立論で出された論への反論は反対尋問から反駁パートで行う。
ロードマップ
(road map)
おおまかにどのような議論をこれから行うのかをスピーチ冒頭に明らかにすること。このように主張の全体像を明らかにすることは、話し手にとってみれば、自分の議論の整理ができる効果がある。また、聞き手にとってみれば、あなたの話を受け入れる準備ができる。
ロゴス
logos
ディベートの重要な3要素、ロゴス・パトス・エートスのうちのひとつ。
ロゴス=ロジック。ある主張に、理由や証拠資料をつけて説明することで「物事を考える際の筋道」といえる。
論拠
(warrant)
あるデータ(事実)から、結論(主張)を導くための梃(テコ)の役目をするもの。主張に対し、なぜそういえるのか、を説明するもの。
論題〔命題〕
(proposition)
ディベートのテーマともいうべきもの。肯定側・否定側の範囲を決めるもの。つねに命題の形式をとり「~だ」、「~すべきである」など、断定文の型をとる。
論題の種類には、「事実論題」「推定論題」「価値論題」「政策論題」がある。
「事実論題」は、ある事柄があった・あるなどという事実について議論する。
「推定論題」は、論理的に考えてありえるのではないか(ありえたのではないか)と推定されるものを論題にし議論する。
「価値論題」は、ある事柄が良いか悪いかという価値判断について議論する。
「政策論題」は、なんらかの行動案、プランを実行すべきなのかどうかについて議論する。
論題充当性
(topicality)
肯定側が論題の語句と精神をきちんと支持しているかどうかということ。支持していれば、プランは論題の範囲に入っている。肯定側のプランが論題の範囲外にある場合は、自動的に肯定側の負けとなる(voting issue)。肯定側のプランが論題に充当していないという議論は、否定側から証明しなければならない。
論題非充当性
(extra topicality)
立論において直接関係のないnon-topicalなプランにより、弊害(harm)が取り除かれたり、利点(advantage)が得られる場合、肯定論は推論の帰結がメリットに充当しないものとして否決される。すなわち、タナボタ立論では否決されるというわけである。
論題不適格
(non-topicality)
証拠(evidence)や論拠(warrant)による推論(reasoning)によって構成される主張。狭義ではclaim(主張)と同じだが、実戦では、contentionⅠ,Ⅱ……というように、大きな「争点」をまとめた「論点」になる。
論点
(contention)
肯定論がneedを満たしていない場合、例えば「赤字国債削減のために増税すべきだ」という決議案のもとでは赤字国債削減の正当性と増税の正当性の両者が証明されない限り、その立論は論題不適格(non-topical)として扱われる。肯定側が論題の語句をすべて支持していない場合もノントピカルとされ立論の脆弱性を露呈することになる。

わ⇒1用語

ワラント
(warrant)
論拠」の項と同じ。
あるデータ(事実)から、結論(主張)を導くための梃(テコ)の役目をするもの。主張に対し、なぜそういえるのか、を説明するもの。
事実(data)を結論へ結びつける根拠となる理由付けの総称で常識・定理・原則などが含まれる。
Warrantには、
  • ・因果関係に基づいたsubstantive warrant
  • ・dataの信頼性に基づいたauthoritative warrant
  • ・聴衆の感性に基づいたmotivational warrant
などがある。

A⇒3用語

academic debate 教育ディベート
academic debate 発言者の「人格」に対する議論
academic debate 論題の主体

B⇒1用語

better interpretation 比較妥当性

C⇒3用語

causal relationship 因果関係
causality attack 因果関係が存在しないという反論
context 因果関係

E⇒2用語

evaluate 議論の強さや価値を評価すること。
extend 立論での議論を分析しつつ展開していくこと。

F⇒2用語

field context 専門分野
feasibility ある状況のもとで、何らかの行為を行うことが可能であること。

G⇒1用語

grammatical context 文法的文脈

I⇒4用語

independent turn 独立したリンク・ターン
inherency attack 問題発生の原因が自然消滅するという反論
intention 独立したリンク・ターン
irrelevant ある議論が問題となっている議論と無関係であること。

N⇒2用語

net-beneficial competitiveness 純利益からとらえた競合性
net-benefit プランによるシステムの純利益

O⇒2用語

on balance 「どちらかというと」を表す議論。
other cause 他に原因があるという反論

P⇒3用語

perception argument プランを採ることで人々の意識が変わることを主張する議論。
philosophy 試合前に配布されている、ジャッジの考えを記した紙のこと。
PMA Plan never Meets Advantage.の略。

Q⇒1用語

quotation 証拠引用のこと。

R⇒2用語

reasonability 解釈の妥当性
risk analysis 確率分析

S⇒1用語

statistically proven ある議論が統計的に証明されていること。

T⇒1用語

tie-breaker 議論が均衡している場合に、この均衡を破ることができるような議論のこと。

【引用文献・参考文献】⇒素晴らしい本を作ってくれた下記の先生方に心から敬意を表します。

【引用サイト・参考サイト】⇒素晴らしいサイトを作ってくれた方々に心から敬意を表します。

http://web-ext.u-aizu.ac.jp/~aoki/NAFA2001_intro_glossary.pdf

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