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2017.2.14(火)
ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第53斬 「オープンネスを大切に!」(2017年2月14日)

ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第53斬 「オープンネスを大切に!」

後味の悪かったNHK紅白歌合戦2016を振り返りながら、
当コラムでは「オープンネス」という言葉について考察していきます。
「オープンネス」はもともと英語のopenness(開いていること、率直さ)が語源の英語です。
最近では、「オープンネス」が日本語化して使われています。

■紅白2016
司会(相葉雅紀さん、有村架純さん)のチグハグさに、リハーサル不足が明らか。
運営面では、ぴこ太郎氏の曲の途中で、NHKニュースが入るという不手際もありました。
番組プログラムという点では、
タモリ&マツコを親子という設定で起用するも、
二人の為に用意されていた「ふるさと審査員席」は最後まで空席という有り様。
結局何が伝えたいのか分からない不可解な演出でした。
極めつけは、疑惑の紅組勝利。
会場投票、視聴者投票ともに、ダブルスコアに近い差をつけて、
白組が勝っていたにも関わらず、9対6での紅組勝利という結末でした。
会場投票が2票、視聴者投票が2票を持っているので、
10名のゲスト審査員のうち2票しか白組に入らなかった、ということです。
紅組司会の有村架純さんが「えっ、えっ」と戸惑いながら、
「びっくりしました。てっきり白組が勝つかと思っていたので」
という本音に判定結果の不透明さがよく表れています。
もちろん、プロとアマチュアの票が割れることはよくあります。
ディベートでも、観客(アマチュア)と講師(プロ)の間で、
「ねじれ」が起こる場合があります。
 『なぜ「ねじれ」が発生したのか?』
 『なぜ、観客が支持したチームが負けたのか?』
ディベートではかならず、プロによる「試合の講評」の中で、
上記疑問を明らかにします。
しかしながら、紅白2016のゲスト審査員の大半は、
スポーツ界・出版界など、舞台演出のプロではない方々。
一般国民の感覚により近い人たちの気がします。
不透明な採点システムに大きな疑惑が残る、
すっきりしない年の暮れとなりました。

■テレビ業界に違和感
ダウンタウンの松本人志さんが、
1月1日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)でテレビ業界に苦言を呈しています。
『松本人志、テレビに苦言「大手事務所のスキャンダルをワイドショーで扱わない違和感に気付いてほしい」』
テレビのワイドショーにおいて、
「事務所の力関係とかで、大きい事務所のスキャンダルとかは、扱えなかったりすることがある。」
 でも、一般の人にはそういうのはバレてる。」
インターネットが普及することで、情報ソースがネットメディアに拡がり、
いまや多くの人がネット経由で情報を入手する時代になりました。
テレビ業界が特定のニュースや話題を避けることは、
一般国民のテレビ業界への不信感を高め、テレビ離れを助長するという意見です。
紅白2016と同じく、「オープンネス」の対極をいくエピソードと言えます。

■オープンネスの重要性
「オープンネス」の重要性は、
私たちの生活に当てはめて考えると分かりやすいです。
一例としては、
あなたが、ある同好会への参加を検討しているとします。
しかし、その同好会は閉鎖的で、何を志向しているのか分からない。
恐らく、あなたは別のサークルを探すことになるでしょう。
別の例としては、
あなたが交渉役として利害が対立する場に立ったとします。
相手の交渉役が「重要な事実を隠しているのでは?」という疑念に囚われてしまったら、
交渉はスムースに進めることができないでしょう。
つまり、「オープンネス」とは信頼の源泉ということです。
語源でもある「率直」を基本とした、誠実なコミュニケーションを積み重ねることで、
少しずつ相手の信頼を勝ち取っていくことにつながります。
ディベートでは「後だしの主張は無効」というルールがあります。
最初に提示された主張を、論拠や証拠資料を使って、
是々非々を問うていく、明快さを求める進め方をします。
「ディベートの手続き」はまさに「オープンネス」そのものです。
ついつい回りくどくなってしまう方、ぜひ弊社セミナーにてお待ちいたします!!


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