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2015.12.21(月)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話
第135回 「裁判の判断基準と三権分立」(2015年12月21日)

週刊コラム 時事ネタをネオ・ディベートで紐解く
ひろ☆たかさわの ディベートちょっといい話  第135回
こんばんわ
澤穂希選手が引退を表明。
なでしこジャパン躍進の最大の功労者
「人生最大の決断。
やりきった最高のサッカー人生。」と。
37歳。まだ2試合残っているけど
幼少期から自分にむちうってトップをめざし
最後まで輝き続け、
後輩だけでなく、他のスポーツのトップ選手からも尊敬される
そんな魅力ある澤さん、本当にお疲れ様でした。
決断といえば
今週はいろいろな裁判の結果が出たわ。
判断基準について考えさせられる。
産経新聞の全ソウル支局長が
韓国の朴大統領に対しての
名誉棄損で在宅起訴になっていた問題について、
韓国のソウル中央地裁で「無罪判決」が出た。
加藤全支局長は
例の304人の死者・行方不明をだした
セウォル号沈没事件の当日の朴大統領の行動について、
側近と密会していたなどの事実をコラムを掲載した。
これが虚偽であり、名誉棄損にあたるという裁判。
これについては
日韓の判断基準や仕組みの違いがあるというのが
興味深いし、理解できない部分でもある。
ひとつは
韓国外務省が、日韓関係の改善を鑑みて善処してほしい」
という文書をだし、それを裁判長が読み上げたそう
三権分立の日本ではありえない。
次に
誹謗中傷するという目的があってもなくても日本では有罪になるけど、
韓国では、その意図が無ければ有罪にならないとする判断基準がある。
ここで
この問題を判断するのに、
韓国の法律に照らすのはわかるけど、
とても複雑で、
しかも政治的なよこやりが入って、
憲法の「言論の自由」や
「公共の利益」に合致しているかどうかなど
考えなければならない点がたくさんある。
素人の裁判員が日本で裁くとしたら
とても難しそうね。
日本でも
民法のふたつの規定について最高裁判決がでた。
「夫婦別姓」については合憲。
「女性の再婚禁止規定」について
100日を超える部分は違憲(憲法違反)となった。
このうち
夫婦別姓について
別姓推進派は、
「婚姻の自由」に反する、
96%が夫の名字というのが現状で、女性の立場弱い
と主張する。
それに対する反論は
夫の名字にすることを強制していないので、
男女不平等とはいえないとしている。
そして、判決理由は
同じ苗字にすることは、国民に深く定着し社会に浸透している
としている。
明治31年からずっと続いている制度なのね。
ここでは、
民法の規定が憲法と合致しているか?
ということしか議論できないのよね。
同じ名字にするかどうかと、男女差別は別問題だし、
社会に定着しているからという理由で
合憲というのも説得力ないわよね。
最後のこの問題は
「司法での審査の限界を超えており
民主主義的なプロセスに委ねることがふさわしい。」
としている。
たしかにその通りで、
哲学(基本理念)の部分は法律に則りながらも
この問題のメリットデメリットもしっかり論じなければならないのね。
そういう意味で
日本の三権分立も正しく機能してほしいわね。
それでは また
BY ひろ☆たかさわ

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