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2014.9.19.(金)
アビコ青年のネオ・ディベート事件簿
File23「物事の本質を理解するには?」(2014年9月19日)

ほぼ月イチコラム アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 23


本日のテーマは、「物事の本質を理解するには?」です。

「代々木ゼミナールが全国の校舎を再編。27校中20校を閉鎖。」
先日、代々木ゼミナールが全国規模で校舎を閉鎖するとの報道が話題となりました。私も浪人時代にお世話になった思い入れのある予備校なので、驚きと寂しさを感じるニュースでした。

予備校は受験を控えた学生が集まっているので、決して雰囲気が明るいとは言えません。ですが、当時をふり返ると、それでも肌で感じる「熱気」があったのを思い出します。

代ゼミは「親身の指導」「日々是決戦」を掲げ、以前から名物講師を多数抱える予備校として有名でした。大教室での講義、それも人気講師のものとなれば、400人を越える受講生が所狭しとひしめき合う熱狂ぶり。夏期講習、冬期講習は締め切り講座が続出。講習の申し込み初日には受講生に整理券が配布され、まるでアップル・ストアに並ぶ熱狂的なファンのように長蛇の列を作ったものでした。

なぜ、そこまで学生が集まったのか?それはもちろん、受験を控えて必死であることは間違いありません。ただ、それだけでは決してないと思うのです。一言で言えば、「プロ講師の講義に、知的好奇心を駆り立てられていた」のだと思います。

私が予備校の講義で感動したのは、「結果論ではなく、その結果に至るまでのプロセスを明快に示してくれること」でした。例えば、英語の訳を作るとき、私の高校では「SVOC」を先生が板書していました。「なぜ、そうなるのか?」には触れられず、先生が板書した「結果」をノートに丸写しするだけ。これでは、自分で英文を読解できるようにはなりません。

一方で、予備校はそうではありません。「なぜ、ここはO(目的語)ではなくC(補語)なのか?」、その「根拠・理由」を徹底して示してくれます。受講生にとっては、これまで感じていた素朴な疑問の数々が氷解していくので、まさに目から鱗の連続です。

分かると面白い。これまで苦手意識を持っていたけど、分からなかった「理由」が分かれば、英語が自力で読めるようになる。だから面白い。面白いから、もっと講義を聴きたくなる。この好循環が、英語に限らず全ての教科で人気を博す先生方に共通していたのを覚えています。

「話し方にもっと自信がつく100の法則」(太田龍樹著 中経出版)では、法則18「理由を深めていけば主張は通る」と紹介しています。「理由を深める」ということは、相手を説得する時はもちろん、自分自身が物事の本質を理解する上でも大切なポイントになります。

しかも、表面的な結果に囚われず、その背後にある理由を見抜く力を鍛えられるなら、これは何も受験に限った話ではありません。社会に出てからも大いに役立つ力になるはずです。

そんな貴重な体験をさせてくれた代ゼミには、一人のOBとして、勝手ながら今後もぜひ頑張ってもらえたらと願っています。

コミュニケーションの本質にとことん迫る「使えるディベートセミナー」。第13期は大幅にリニューアル&パワーアップしてお届けします。なぜ、ご自身の主張は通らないのか?どうすれば、相手に動いてもらえるようになるのか?その方法論を、ネオ・ディベートによる明快な根拠に基づいてお伝えして参ります。第14期は、卒業生向けのアドバンスト・コース終了後に開催予定です。ご興味のある方は、ぜひ弊社ホームページをご覧下さい。

以上、アビコレポートでした。

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