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2015.7.9.(木)
アビコ青年のディベート事件簿
File34「正論は人の心を閉ざす」(2015年7月9日)

ほぼ月イチコラム アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 34
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本日のテーマは「正論は人の心を閉ざす」です。
■本当に「酒は百薬の長」?
そろそろ真夏の季節が到来です。
ビアガーデンに納涼会とイベントが盛りだくさん。
春先の健康診断の結果は気になるものの、
いざ飲み会に行けば素敵な魔法の言葉に出合えるものです。
「お酒は適量なら健康に良いらしいぞ。何かの雑誌に書いてあった!」
「確かに『酒は百薬の長』なんて言うからな!」
「夏を乗り切るには体力つけなきゃ。いっぱい食べよう!」
そして・・・
1年後の健康診断で、体力は脂肪という化け物として蓄積された現実を知ります。
はい、全て私の話です。
■最もらしい話に反論するには?
「酒は百薬の長」と聞くと、説得力があるように感じてしまいます。
では、もし反論するならどうすれば良いでしょうか?
相手の主張に反論するには、「理由、具体例の矛盾を突く」のが有効です。
以前のコラムでは、主張は理由と具体例をセットにすると説得力が増すことをご紹介しました。それにならって、まず先ほどの会話を整理します。
主張 適量のお酒は身体に良い
理由 複数の証拠(証言)があるから
具体例 何かの雑誌に書いてあった。酒は百薬の長という言葉がある
もうこれだけでも、なにやら怪しい雰囲気が漂っています。
具体例は納得できる内容でしょうか?
「何かの雑誌」と言われても、それって何の雑誌でしょう?
出典もデータも曖昧なので、そもそも「適量のお酒は身体に良い」という主張も成り立っていません。
反対のデータを活用するのも有効です。
例えば、今年の2月に「『適度な飲酒は健康に良い』は統計のマジック」という研究結果が報告されました。(英University College LondonのCraig S Knott氏ら)
このデータを使って反論してみます。
主 張 適度なお酒が健康に良いのはウソです
理 由 なぜなら、これまでの研究結果は信用できないからです
具体例 従来の研究の「お酒を飲まない人のグループ」は、「一度も飲んだことのない人」以外に「過去に飲んでいたけど身体を壊して飲めなくなった人」が含まれています。彼らはそもそも不健康なので、お酒を飲んでいる人より健康状態が悪いのも当然です。
では、この反論をすれば、みんな納得して飲酒をやめてくれるでしょうか?
お察しの通り、きっとこう言われるのがオチです。
「じゃあ、お前だけ帰れ!」
■ディベートを日常に応用する
人は理屈だけでは動きません。それは感情の生き物だからです。
その事実を無視して小手先のロジカルシンキングを学んでも、残念ながら日常で使えないまま終わってしまいます。
ディベートやロジカルな発想を実社会で「使える」ようにする。
その視点で全編を構成したのが、弊社「使えるディベートセミナー」です。
例えば、セミナーでは「自己説得」という手法を使って「相手も心から納得の行く気持ちになれる」説得法を習得します。ここにディベート理論を効果的に組み合わせることで、コミュニケーション力を飛躍的にアップさせることが可能になります。
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以上

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