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2013.10.24.(木)
ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第7斬 嫌いな人とどう付き合うか? - その1(2013年10月24日)

ほぼ月イチコラム グレート・コミュニケーターになりたくて…
コーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」 第7斬

今日のターゲットは「嫌いな人とどう付き合うか? - その1」

皆様、こんにちは。

先週に引き続き、今週も台風が日本列島を脅かしています。
多くの人の生活に悪影響を及ぼす”自然界の厄介者”ですが、
制御することが難しいという点で、本当に頭の痛い問題です。

今回のコラムでは、”コントロールが難しい”一例として、
「身近にいる厄介者(嫌いな人・苦手な人)」について考えてみます。

弊社のコミュニケーション・セミナーを受けに来る受講生の中にも、
人間関係に悩みを抱える方がいらっしゃいます。

 「上司とウマが合わない」

 「どうしても仲良くできない同僚」

 「取引先の担当者に意地悪くされる」

付き合う必要がなければ、距離を保っておけば良いだけですが、
職場の上司や同僚、ママ友ともなれば、付き合わざるを得ないケースも多々あります。

その上、『上司(=苦手な相手)が変わる』という可能性はあまり期待できませんので、
当コラムでは、『自分の振る舞いをどう変えるか?』という点に絞って話を進めます。

ポイント1)好き・嫌いはアレルギー

 アメリカ・ルイビル大学の心理学者、マイケル・カニンガム博士によると、
 人の好き嫌いというのは、食物のアレルギー反応と同じだそうです。

 嫌いの度が飽和点に達しアレルギー反応が完全に構成されてしまうと、
 たとえ相手が客観的にはどんなに優れた人物でも、我慢できない状態になります。

 そして、「相手が嫌い」という気持ちは、確実に相手に伝わるものですから、
 結果として、「相手からも嫌われる」という負のスパイラルに陥ってしまいます。

 つまり、「相手が嫌い」になる前に手を打たなくてはならないということです。

 では、どうすれば良いのか? 次のポイントで具体的に見ていきましょう。

ポイント2)相手との共通点を見つける(相手への興味・関心)

 アメリカの社会心理学者、ロバート・ザイアンスが論文にまとめ知られるようになった、
 「ザイアンスの法則」という有名な法則があります。

  <ザイアンスの第一法則>
  「人は知らない相手には攻撃的・冷淡になる」

 人間は、よく知らない人に対しては警戒心を抱く生き物です。
 そして、警戒すると共に、「好きか? 嫌いか?」という基準では、
 「嫌い」側に分類してしまう傾向があります。

 相手を嫌う前には、まずは「相手を知る」努力をしなくてはならないということです。
 「何のために知るのか?」といえば、相手との共通点を見つける為です。

 例えば、普段は感情を出さず、何を考えているか分からない上司がいるとします。
 もし、その上司がサッカー好きで、自分もサッカー好きなら、
 日本代表の試合がある日にスポーツバーに誘ってみると良いでしょう。

 『ホンダぁぁぁ、いけぇぇぇ』と叫ぶ、熱狂的な姿が見られるかもしれません。
 自分との共通点を起点として、相手の良いところを見つけていくという作戦です。

 共通点は多ければ多いほど良いことが知られています。

 自分との共通点が多いほど相手が好きになり、魅力的に見え、共感しやすくなり、
 サポートしたい気持ちになるメカニズムがあるということです。

  <ザイアンスの第三法則>
  「人は相手の人間的側面を知った時に好意を持つ」 

 この法則は当然相手にも当てはまります。

 『ザック! なにやってんだよ!!』と上司と共にアツくなれれば、
 きっと心の距離が縮まること間違いありません。

 バーニングマインド・理事を務める太田龍樹は、
 著書『話し方にもっと自信がつく100の法則(中経出版)』の中で、
 こう述べています。

  「弱みを見せれば、人間関係はうまくいく」

 人に弱みを見せるのは抵抗感がある人もいるかと思います。
 しかし、「弱み」こそ最大の人間的側面と言えないでしょうか?

 失敗しない人などいません。
 自分が失敗した経験を話すことは、相手の共感を呼ぶのに効果的な方法と言えます。

 相手からの共感が得られれば、
 「なんだ、なかなかいいヤツじゃないか」という印象につながっていきます。

 
最後に、嫌いな人・苦手な人への対処法についてまとめます。

 ステップ1)完全に嫌いになる前に手を打つ
 ステップ2)相手を知る努力をする(なるべく多くの共通点を探す)
 ステップ3)自分の弱みを隠さない

とりわけ大切なのは、「相手への興味・関心」を持つことです。
本来関わりあいたくない相手のことを知る、ということは大変なハードルだと思います。

しかしながら、そのハードルを越えないことには、
相手との人間関係は決して良化しないことでしょう。

勇気を持って、立ち向かっていきましょう!!

P.S.
次回コラムでは、
(残念ながら)既に相手を完全に嫌いになってしまった人はどうすれば良いのか?
という点について触れていきます。

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