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2016.2.28(日)
ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第42斬 「米国大統領・トランプは実現するか?」(2016年2月28日)

ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第42斬 「米国大統領・トランプは実現するか?」

米大統領選に向けた共和党ネバダ州党員集会で、
なんと不動産王ドナルド・トランプ氏が圧勝しました!
ネバダ州にはヒスパニック(中南米系住民)が多く住んでいます。
トランプ氏は、不法移民の強制送還や、
メキシコ国境に壁を建設することを提唱するなど、
ヒスパニックを敵視した「口撃」で有名な人物。
そのトランプ氏がネバダ州で圧勝。
いったい何が起こっているのでしょうか?

■米国政府への不満
Yahooニュースによると、アメリカ人の中で、
連邦政府に「不満か怒り」を感じている人が94%に上るそうです。
また、2015年12月にワシントン・ポスト紙が行った調査によると、
「アメリカにおいて、何が一番恐ろしいことか?」という質問に対して、
ぶっちぎりの1位だったのが、「政府の腐敗」という回答。
ちなみに2位は「サイバーテロ」ですが、
1位の「政府の腐敗」とは14ポイントの圧倒的な差がついています。

■米国経済の停滞
2015年12月、アメリカFRB(連邦準備制度理事会)は、
実に9年半ぶりとなる『利上げ』を決めました。
一言で言うと、『利上げ』とは、
「市場に出回ってるお金を引き上げて、景気に少しブレーキをかけますよ」
ということです。つまり、景気が良い時にしか行うことができないこと。
米国雇用統計も改善を示しており、、
「2008年リーマンショック以降の長いトンネルを抜けたのかな」
と思ってしまいがちです。
ディベートでは数多くの証拠資料を検証することで、
「米国経済が復活しているのか?それとも停滞しているのか?」
という問いに対する結論を導き出します。
ずばり、結論から言うと、米国経済は停滞しています。
しかも、恐ろしく低いレベルで停滞しています。

■嘘がつけない統計情報を見抜く
経済指標の一つに『バルチック海運指数』というものがあります。
この数値が2016年2月に、指数集計開始以来、最低値を記録しました。
バルチックといえば、
かの有名なイギリス・バルチック艦隊を連想する人も多いかと思います。
『バルチック海運指数』とは、外航不定期船の運賃を指数化したもの。
簡単に説明すると、
国から国への物を運ぶ際には主にタンカーなど船を使います。
その運賃が高いか、安いかという指数です。
つまり、景気が良い時には、物がたくさん運ばれるので運賃はあがります。
逆に景気が悪い時には、物が移動しませんので運賃は下がります。
その数値が史上最低レベルに落ちている、つまり景気が悪いということです。
『雇用統計』などは定義の解釈を変えることで、改ざんが可能です。
しかし、『バルチック海運指数』は実体経済をそのまま反映する指標なので、
改ざんすることは不可能です。
事実、ウォルマートやKマートなど、米国の小売りでは大量閉店しています。
北大西洋に一隻も船が見当たらないとの記事もみかけました。

■まとめ
停滞する経済と信用できない現政府に対するアメリカ人の不満が高まっています。
そこに、ズバズバといいにくいことを代弁してくれるトランプ氏が現れたという構図。
大穴・トランプ候補が米国新大統領になることを予想したいと思います!!

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