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2015.11.19(木)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話
第130回 「MRJ(三菱リージョナルジェット)初飛行に成功」(2015年11月19日)

週刊コラム 時事ネタをネオ・ディベートで紐解く
ひろ☆たかさわの ディベートちょっといい話  第130回
こんばんわ
フランスのテロの衝撃が世界中をかけめぐった週末。
罪のないひとの命がうばわれる、
やりきれない気持ちになる。
明るい話題としては
MRJ(三菱リージョナルジェット)
11日に、53年ぶりの国産旅客機として
初飛行に成功したというニュース。
当日は、朝7時のトップニュースで
名古屋から飛び立とうとしている飛行場の様子が
映し出された。
何も知らない素人からしたら
「そんなにすごいことなの?」って思うけど、
この航空機の歴史と、そこにかけてきた人々の想いもあり、
業界としての悲願でもあった。
三菱重工が開発したものであるけど、
その研究過程や部品の調達・供給ルートなど
長年蓄積した歴史がある。
この「MRJの開発をすべきか否か?」
という問題と向き合うときに、
またキャストをあげてメリットデメリットを考えるのだけれど、
今回はもう少しスケールの大きな根本的な話ね。
中小型旅客機である以上
安全性は保証されるのか?という問題にくわえて
一企業としては、経済効果・収益性はあるのか?
という大前提がある。
ディベートでいう『哲学』にあたる部分。
議論の根幹をなす基本理念よね。
いまちょうどテレビドラマ放映されている
「下町ロケット」とかぶるところがある。
帝国重工のロケット開発に対し、
中小企業である佃製作所が部品供給をあきらめなかったのは、
佃航平社長の『夢とプライド』。
企業の資金繰りが窮して銀行から融資を断られても、
娘にそっぽをむかれても
その、理屈を超えた情熱が、社員や大企業幹部を動かした。
でも、実際のディベートでは
この「夢とプライド」を哲学・基本理念にすることは
まずないでしょう。
「多額なコストをかけて、
多くの犠牲を払ってでもやる意義ってなんですか?」って
反対勢力(否定側)から攻められたときの大義名分は
やはり
「経済効果」や「航空業界の将来」といった
具体的に目に見えるものやヴィジョンでなくては議論にならないから。
国の国会や、会社の役員会で
「夢とプライド」だけでは通らない。
そこには、絶対にまねできない技術力や生産設備という
裏打ちされたものがあるのだけど、
それを実現したのは
それをつくろうというひとりの人間の人生をかけたストーリーであり
それを、大企業の幹部・そして社長を説得する情熱。
ものを動かすときには
そこにある哲学・理念が必要で、単なる夢とプライドでは通用しない。
でもその情熱の源泉(パッション)が伝染して、
ロジックを作り上げるということがよくわかる。
理屈だけではひとは動かないけど、情熱だけでも通用しない。
最後は人間的魅力、器の大きさがものをいう
BMのネオ・ディベートをまさに体現したストーリよね。
それでは また
BY ひろ☆たかさわ

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